生前整理という言葉を聞いたことがありますか?なるべく生きているうちにあらゆるものを整理しておくことで、トラブルを防ぐことができ、さらには遺品整理によって遺族へ迷惑をかけることもなくなります。
今回は、生前に整理しておくべきものや生前整理が不十分で起こりうるトラブルについて紹介します。
■生前整理とは
生前整理とは、自分の死後のことを考えた上で、生きている間に自分の持ち物などを整理してしまうことをいいます。
ゴミを多く放置している方ならゴミの整理、もう着ない衣類を溜め込んでいる方は衣類、利用しない貴金属類を売却するのも生前整理の一つです。
生前整理を行う上で、ポイントとなるのが「残される家族のことを考えている整理か」ということです。生前整理は自己満足で行うものではなく、自分の死後、家族がどうなっていくのかを考えながら行わなければいけません。
なんでも捨ててしまう、売ってしまうのは間違いです。遺品として残しておきたいものを考え、何を残せば家族が喜ぶのかしっかりリサーチした上で整理しましょう。
■生前整理しておくべきモノ・コト
生前整理を始める前に、まずは「絶対に必要なもの」について書き出しておきましょう。必要なものまで捨ててしまわないようにしてください。
整理できるものは、粗大ごみや必要のないものばかりではありません。例えば思い出の写真や動画なども、まとめて圧縮フォルダに入れておいたり、必要なデータだけ取り出し残りは削除したりといった作業も生前整理の一つです。
アナログの写真や手紙といった思い出深いものも、わかりやすいように整理しておきましょう。貴重品は残したいものは磨いてそのままとっておき、必要ないものや壊れたアクセサリーなどは、金・プラチナ買取専門店などに売却するのもおすすめです。
生前整理におけるポイントは次の3つです。
・必要のないものの処分
生前整理の中で、体力的に一番大変な作業です。年齢的に難しい方は、生前整理業者に依頼し整理することをおすすめします。
・思い出の品の整理
思い出の品は全て捨てられないとは思いますが、ある程度整理しておいたほうがいいでしょう。遺影用の写真の保管や、家族写真の整理、これまで子どもや家族からもらったものをまとめておくだけでも大丈夫です。
・整理するかどうか迷っているものについて
残すか捨てるか迷っているものについては、少なくとも今は手放したくないという判断で残しておくべきです。未練があるままに処分してしまうと、後から大きな後悔が訪れるかもしれません。
迷っておいておいたものは、1年毎に「今はどうかな?」と、捨てたいか残したいかあらためて考えてみましょう。数年立てば必要ないと捨てられるものもありますし、逆に数年経って「やっぱり大事なものだ」と考え直すこともあるでしょう。
■生前整理しないことで起こりうるトラブル
生前整理をすることで、自分の死後に起こるかもしれない次のようなトラブルを回避することができます。
・形見分けのトラブル
形見分けの時、貴重品を誰が譲り受けるのかということで度々トラブルとなることがあります。高価な貴重品が大量にあれば避けられるかもしれませんが、貴重品が2つ3つという場合には形見分けによって親族争いが起きてしまうこともあるでしょう。
このようなことが気になる方は、貴重品は生前に売却し、葬儀費用の一部としてとっておくことをおすすめします。
・ゴミ屋敷化した自宅の整理トラブル
年齢を重ねて整理が面倒になってしまい、ついついゴミやものを溜め込んでいませんか?ゴミ屋敷とまでいかなくとも、粗大ごみや資源ごみが車庫や倉庫に押し込められ、遺族がその整理に追われてしまうことがあります。
一軒家ではなくアパートの場合には、その影響は深刻化することもあるでしょう。退去のための整理で「遺品整理の専門業者でなければ難しい」ということも珍しくありません。
ゴミが溜まってきてしまっている方は、一度プロの手を借りて家中の隅々までキレイにしてもらいましょう。
・葬儀時のトラブル
生前整理をしておく際、自分が亡くなった時に着せてほしいものや遺影にしてもらいたい写真、お棺に入れてほしい鋳物などを用意しておくと、とてもスムーズに葬儀が進みます。逆に何も決まっておらず、さらにものが散乱しているような状態では、残された家族は少ない時間の中で遺品の整理を始めなければいけなくなってしまうでしょう。
生前整理をする際には、こういった細かな気遣いもしておきましょう。通夜や葬儀は亡くなってから開始までの時間が短いため、遺族がカリカリしてしまい喧嘩になってしまうこともあるのです。
■まとめ
生前整理は、ただ不必要なものを整理することだけを指しているのではありません。思い出の品をまとめたり、データを整理したりするのも生前整理の一つです。
自分の死後、家族や親族が争いにならないよう、生前整理はしっかりと行っておきましょう。生前整理をきっかけに「葬儀にはいくらかかってどのような流れでするのだろう?」と気になった方は、こちら(http://www.osohshiki.jp)から資料請求してみましょう。